[訪問美容]出張エリアと出張料の決め方

訪問美容はお客様のご自宅や施設等に出張して仕事をするのですが、そこで気になるのが「出張エリアはどこまでがいいの?」「ガソリン代や移動にかかった時間代は請求してもいいの?」ということではないでしょうか?そこで今回は「出張エリアの決め方」と「出張料の決め方」についてまとめてみました。

出張エリアと出張料

目次

出張エリアの決め方

 

WEBや折り込みチラシ、口コミ等を利用して集客する場合には、かなり遠い地域からお問い合わせが来る場合があります。

どこまでも行ってあげたい気持ちでいっぱいかもしれませんが、移動時間に何時間もかかっていては大変です。

出張エリアをはっきり決めて、遠いようであればお断りする、もしくはその分の出張費を頂く、という形で対応していきましょう。

出張エリアの決め方は

❶移動時間で決める場合

❷移動距離で決める場合

市区町村などの区切りで分ける場合(※市区町村をまたいで活動される場合は、両方の市区町村の条例に従う必要がありますので注意して下さい。)

があります。

出張エリアの目安を決めるのに便利なサイトがこちら

STATMAP

総務省が提供する無料の高機能ツールです。スマホや I Padでもサイトは見られるのですが、データ作成はPCじゃないと出来ないようですので注意して下さい。

jSTATMAPの使い方

ではうまく使えるか分からないという方に簡単に使用手順を説明しますね。

まずはSTATMAPをクリック

すると「統計GIS」という起動画面になります。起動したらとりあえずログインしないでGISを始めるでOK

地図画面になりますので左上の住所、施設、郵便番号、緯度経度を入力して下さい自宅(美容所)を検索

まず最初は❶の車での移動時間で検索してみましょう。車で15分(時速40km)で行ける場所を見てみます。

画面右下の統計地図作成をクリックしエリア作成を選択

エリア名

ここで「グループ名」を何でもいいので入力し次へ

選択

エリア作成画面になるので到達圏を選択し

到達圏

エリア名」「徒歩or」「時速」「時間」を入力

そして地図上のカーソルを「自宅・サロン」上でクリックすると地図の色が変わるので右下の-(ズームアウト)を何回かクリックすると

車で15分圏内

このように「車で15分圏内」が出てきます。

次は❷移動距離で検索してみます。

エリア作成画面」に戻り

を選択→フリー円→「エリア名」を何でもいいのでつけて

地図上のカーソルを「自宅・サロン」上でクリックし、スクロールすると「自宅・サロン」からの距離が円で表示されます。

円

❸の市町村の区切りを見たい場合は画面上部の行政界<未選択>をクリック

そして市区町村界をクリックするとこのように区切りが出てきます。

区切り

出張料の決め方

出張料についての考え方は人それぞれで正解はありませんが0円~1500円程度を頂いている事業所が多いようです。

先ほど検索したエリアを基準に〇キロまでは500円、〇キロからは800円~というやり方でも良いと思います。

あとはカット料金のバランスで考える方も多いです。

・カットが2000円で出張料が1500円

・カットが3500円で出張料が0円

お客様からすればどちらも同じですが、印象が微妙に変わってくると思います。

 

そして出張料に関してはこんな事例や疑問が出てきます。

お客様のお宅に到着してお話を聞いたら、お客様の体調が悪いそう。施術はしていないけど出張には来たから、出張料だけもらってよいですか?施術代はもらえませんよね?

出張には来たのだから出張料は本来、受け取って良いと思います。

施術代についてですが

旅行等ではキャンセル料は当たり前に払っていますよね。お客様がキャンセルすることによりお店に損害が出てしまいます。キャンセル料は当日だと50%~100%が多いですね。

訪問美容ももちろんキャンセルすると損害が出るわけです。でも施術してもいないのに施術料までは取れないと感じませんか?

訪問美容は「美容院に行けない事情のある方」がメインとなり、免疫力が低いお客様が大変多いです。なのでキャンセルありきで考えるべきだと私は思います。

「施術料はキャンセル料はかかりません。出張料だけ」とするのが良いと思います。

そしてもしも体調が悪くても「出張料がもったいないから」と我慢して施術を行うお客様が出てくる可能性が高くなります。

体調が悪いのに我慢して施術を行ったことで、さらに体調が悪化してしまうこともありますので「お客様が何かあった時にキャンセルしやすいかどうか?」もよく考えて設定してみましょう。

 

私の実例をあげてみますが、私は「エリア内出張料0円」で行っています。0円なのでキャンセルになってしまうと1円も頂けません。

お客様のお宅に訪問しご挨拶していると、何だかお客様の顔色が悪いように見えます。どうやら今朝から具合が悪かったそうです。相談のうえ、キャンセルすることにしました。

私が帰ることを伝えると(わざわざ来てくれた美容師さん)に対してとても申し訳なく、体調が悪くなってしまったことをとても悔やまれています。

申し訳ない、申し訳ない、と何回も謝られます。

あまりにも悲しそうに何回も謝られるので、それならばいっそのこと出張料を頂いてしまったほうがお客様の気持ちが楽になるのではないかな?と感じました。

 

他にも市区町村によって、訪問美容の助成金が出る場合があります。

助成額や規定は自治体によってさまざまなのですが「カット代にだけ助成金が使用できる」「一律1500円まで」「指定訪問美容所を使用するのなら」等のルールがあったりします。

出張費には助成金が出ない自治体でしたら、カット料金を高めに設定し出張費をおさえたほうがお客様がお得になる場合がありますので、一度自治体のホームページも確認してみて下さい。

まとめ

今回の話を簡単にまとめてみますと

出張エリアは❶移動時間で決める場合❷移動距離で決める場合❸市区町村などの区切りで分ける場合があります。

出張エリアを定めずになんとなくやっていると、遠くの地域の方だと後々大変になってしまいますので、出張エリアは最初に決めましょう。

ただ、これはあくまでも最初のルール決めの基準になるものです。

実際にはお客様のご住所をお伺いしてグーグルマップなどで検索し、移動時間がそんなにかからないようならOKにしたりしています。

出張料は0円~1500円程度頂いている事業所が多いです。

美容師側、お客様側の双方が気持ちよく支払い、受け取れる金額を考えてみましょう。