訪問美容で起業して10年後もやっていける?将来性について考えてみる

訪問美容師になって「10年先もこのままずっと続けられるの?」「安定するの?」「今よりもさらに良い未来が描けるの?」ということは非常に気になる問題ですよね。

私も独立前はかなり悩みました。もういい年齢だし失敗したくない家族にも迷惑をかけたくないでも今よりも良い条件(給料、時間)で働きたい安定した生活を送りたいこのままサロンで勤め続けた方が安定してるんじゃないか、と迷ってなかなか踏み出せずにいました。

そこで今回は、訪問美容の起業と将来性についてをまとめてみました。

将来性について

目次

訪問美容は儲けられる事業

訪問美容の仕事は10年後も安定して続けられる仕事と考えられます。その根拠をいくつかあげていきますね。

基本的に儲かると言われているビジネスの原則

1.資本金が少ない(設備投資が少ない)

2.季節や天気の影響を受けない

3.在庫・商品の廃棄が少ない

4.定期的な収入が得られる

5.利益率が高い

この5つの条件が当てはまる事業は儲かりやすいと言われています。

訪問美容をこれに当てはめていくと

1.自宅を事務所にすれば大きな設備投資の必要がなく、30万円程度でもはじめられる(無借金でのスタート

2.ご予約を頂きこちらからお伺いするので、雨が降っているからキャンセルなどということは考えにくい。また、年金受給の方が多いので景気の影響も受けにくい

3.完全予約制のため必要な薬剤が想定でき、無駄な物を買わずに済む(サロンのように多くの薬剤を常備しておかなくても良い)廃棄も少ない

4.リピート率が非常に高く、90%以上を見込める

5.費用があまりかからないので利益率が高い

これはまさに「儲かるビジネス」と言えるのではないでしょうか!?ではもう少し見ていきましょう。

美容院は「開店1年以内に60%のサロンが閉店し、3年以内に90%が閉店する」その理由

2016年のデータになりますが、美容院の生存率開店1年以内に60%、3年以内に90%が閉店すると言われています。

引用元:モアリジョブ

一般的な美容室経営の閉店の理由は「資金が底をついた」などの金銭問題がほとんどです。

美容師さんの大半は金融機関から1000万~2000万円程度の融資を受けて開業します。自己資金は100~200万円ほどで始められている方が多いようです。

美容室の開業には、店舗工事以外の部分で予想をはるかに超えるほどの出費が発生します。
不動産取得費、開業準備金、運転資金、美容機器等がその主な出費になりますが、多めに資金を確保したつもりが実際に計画をすすめていくと運転資金が全然足りなくなってしまい、結果的にギリギリのスタートとなってしまうことが多いです。

美容室を無事に開店できた後からも、予想がつかなくかかる出費、固定費に借り入れの返済等でお金がやがて回らなくなり閉店・・・というケースが非常に多いのです。

一方、訪問美容を開業するのにかかる資金は30万円ほど。資金の借り入れの必要がなく、自宅を事務所にすれば店舗を取得する必要もないので、「サロン開業」と比べて資金が少額で済みます。

開業後もガソリン代チラシ代ネット代材料費電話代ぐらいしかかかりません。

その他、必要なのが軌道に乗るまでの生活費ですが、多くの蓄えがあれば安心ですが、サロンのように「1日中お客様を店内で待ち続ける」必要がない為、資金に少し不安があるようであれば予約を調整し「週3日はアルバイト」等、掛け持ちで行う事も可能です。

また、介護系の勉強をしながら少しずつスタートさせていくことも可能なので、柔軟性のある働き方が出来ると思います。

訪問サービスへの追い風

そして次に考えたいのが高齢化に対する国の取り組みについて。
日本の高齢化はすごいスピードで進行していて、団塊の世代が75歳以上となる2025年以降は、介護の需要がさらに増加することが見込まれています。

このため、厚生労働省では「住み慣れた自宅で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができる」ように働きかけています。

あなたのお住まいの近くに「地域包括センター」という施設があるのを見かけたことはありませんか?
現在、全国で7000カ所以上設置されているのですが、その施設がまさにそういった「在宅の高齢者」を支援するために設置されたものなのです。
地域包括センターでは、高齢者が自宅で住みやすいように医療や介護、生活サービス等の紹介をしています。
また、こういった流れから訪問系サービスに対しての期待も大きく、さらなる需要の拡大が見込まれます。

ここから分かることは

・この先、訪問美容が必要になる高齢者はどんどん増えていく

訪問系サービスの受け入れ体制が広がっていく

・介護、医療、生活支援サービスがそれぞれ連携して仕事をすることが出来る

ということではないでしょうか?
こういったシステムが訪問美容師にとって追い風になってくれる可能性が十分にあると思いませんか?
また、介護や医療の分野の方と連携することで、予想外のトラブルや緊急時にも適切な対応を取りやすくなります。

訪問美容師としての10年後、20年後

訪問美容をこつこつ続け、前よりも収入が増えたけどその先はどうするの?いうことも考えてみましょう。

訪問美容を1人でスタートすると開業資金はあまりかかりませんが、体調を崩したり怪我をしたり等で休むと収入は0円になってしまいます。もしもインフルエンザなどにかかれば1週間は収入0円。それも痛いですよね。

それにどんなに頑張って働いても一人で働いて稼げる収入には限界があります。たとえ訪問美容で年収1000万円を稼ぐことが出来たとしても、それを何十年も続けられるかというと、途中で辛くなってくるのではないでしょうか?

「私はそんなに頑張らなくてもいい、一人で細々と稼いでいければいいから」という方もいらっしゃるでしょう。私も同じ考えです。
ただ、人は年齢とともに体力も気力も少なからず低下してくることは避けられません。10年後の自分がたった一人で今と同じモチベーションを保ち続けるのは難しく、徐々に廃業に向かっていく可能性が考えられます。

だから将来のためにも、徐々に自分の分身となるスタッフを雇うことをおすすめします。

まずは自分が十分だと思える収入を得られるまでは必死に頑張り、ゆくゆくはスタッフを雇いそのスタッフのための仕事を増やしてあげることに務めるという役割に変化させていきます。現場スタッフではなく「経営者」としてコントロールしていく仕事に切り替えるのです。

小さな事務所を構え、少しずつ自分の分身を増やしていきます。

そうして効率よく売り上げをあげるシステムづくりが出来れば、その先はより良い未来が待っているのではないでしょうか?

まとめ

訪問美容は倒産リスクが低く、利益を出しやすく、ニーズもあるとても将来性のある事業だと思います。今後10年先でも安定して事業を継続していける可能性が高いです。また、経営者として事業を広げたい方にとっても、チャンスの追い風が吹いている状況です。

ただ、軌道に乗るまで地道にコツコツ続けていけるかどうかが一番大変なところだと思います。集客方法にも工夫が必要になります。

開業資金についてはこちらでもまとめてありますので、良かったら見てください。

訪問美容に必要な開業資金ってどのくらい?資金がなくても開業できる?

 

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